
どうしてもお金が必要な場合、最後の手段として友人や知人、家族などから借りるという方法があります。
人からお金を借りるというのは、信用だけを担保に行うものですので、注意しなければ今後の相手との付き合いや、周囲との人間関係に影を落としかねません。
そのような困った自体に陥らないためにも、人からお金を借りる際の最低限のルールや注意点などについて紹介します。
誰から借りる?身近な人からお金を借りるときの心得
まずはお金を借りるに当たって、どのような関係の候補がいるかをまとめました。
- 家族や親戚から借りる
- 友達や恋人から借りる
- 同僚や会社の仲間から借りる
家族や親戚から借りる
家族や親戚は、関係が良好であれば最も信頼できる借入先と言えます。
未成年であればまず頼るべきは両親と言えるでしょう。
実家に住んでいて両親と同居しているという場合は、他人に当たるよりまず両親に相談してみるのが一番です。
親子関係が良好であれば、少額なら全くの掛け値なしにお金を借りる事も可能でしょう。
上の兄弟などの存在も比較的相談しやすいです。
祖母や祖父、親戚なども場合によってはリターン無しで力を貸してくれる存在と言えるでしょう。
友達や恋人から借りる
実家を出ている、両親と不仲である、など親と疎遠の場合や、親族には内緒にしたい場合などに頼れるのが友人、恋人からの借入です。
やむを得ない事情がある場合や、普段から誠実に接しているのであれば、金額によっては応じてくれるかも知れません。
ただし人とのお金の貸し借りはかなり個人で価値観の差がありますので、そういった事を許容出来ない相手の場合は一気に人間関係にヒビが入りかねません。
切り出すのはかなり慎重になる必要があります。
決して強要などはせず、事情も正直に話すようにしましょう。
同僚や会社の仲間から借りる
身内や友人、知人に話すことが難しい場合は、会社の同僚なども相談相手の候補となります。
相談相手によっては会社での立場や信用度が落ちてしまいますので、相談相手や切り出し方にも注意が必要です。
断りづらい雰囲気にしてしまい最終的にはお互い職場で気まずい空気になってしまった…という事が無いように、よく考えて相談しましょう。
職場は大切な収入を得る場ですので、出来ればここでトラブルを起こすようなことは避けたいものです。
人からお金を借りる時の注意点
人からお金を借りる場合に特に気をつけるべきポイントについて紹介します。
- 借りるために嘘はつかない
- 一筆借用書を書く
- 返済期限を決めて必ず守る
- 利息をつけて返すことを提案する
- 返済するまでは追加借入は絶対頼まない
- 完済したら1杯おごる
借りるために嘘はつかない
業者と違い、知人間のお金の貸し借りは『信用』が全てです。
相手はあなたを信用してお金を貸すので、借りる立場では常に誠実でいなければいけません。
『なぜお金が必要で』『なぜお金が用意できず』『どのようにして返済するか』は最低限きちんと示す義務があります。
借りやすい言い訳・理由について
借りる側は安易な気持ちでも、貸す側はかなりのストレスになります。
なぜ自分に借りるのか、本当に返してくれるのか、金融機関などを利用すれば良いのでは?などと言った考えが、言葉にしなくても浮かんでいます。
お金を借りる理由としては『冠婚葬祭』『財布を落とした、無くした』『生活費が足りない』などが同情されやすくなりますが、何よりも嘘をつかないことが一番大切です。
人間関係には初めから悪影響が出る覚悟で、正直に切り出しましょう。
一筆借用書を書く
いざお金を貸してくれるとなった場合、借用書を書くというのは非常に重要です。
どのような間柄の人であっても用意するようにしましょう。
相手に原本、自分もコピーを持つようにします。
『幾ら貸した』『幾ら返した』などのトラブルを防ぐ事ができます。
貸した側だけでなく、借りた側も実際に借りた金額や利子を上回る請求を避けることが出来ます。
借用書の一般的な書き方について
借用書の書き方はインターネットなどにテンプレートがありますが、基本的に記入する項目は以下のようなものになります。
- 金銭の授受があった日付(借用書の作成日)
- 貸主の名前
- 『借用書』という記載
- 借主が金銭を受領したという旨の記載
- 借りた(貸した)金額
- お金の貸し借りした日付
- 返済期限
- 返済方法(振込、手渡しなど)
- 借主の住所、氏名、押印
以上が基本的な必要項目です。
また、正式な書類として借りるお金が1万円以上になる場合は収入印紙が必要となります。
金額は改ざん防止の為『金○○円』と詰めて書き、アラビア数字ではなく大字で書きます。(壱や弐などの改ざんされない漢数字)
返済期限の項目がないと借用ではなく贈与とみなされる場合があるため必ず設定するようにしましょう。
返済期限を決めて必ず守る
借りる金額を問わず一番重要なことは『返済期限を必ず守る』ということです。
業者などではないので多少遅れてもいいだろう、という考えだと貸してくれた当人だけでなく、その周囲との人間関係にも悪影響を及ぼします。
本人には直接言なくとも、期限を守らなかった時点で信用はゼロになってしまったと考えましょう。
次からは二度とお金を貸してくれないでしょうし、今まで仲が良かったとしても疎遠になってしまったりする可能性が十分にあります。
利息をつけて返すことを提案する
知人からの借用は、借りる側にとっては助かるの一言ですが、貸す側にとっては全くメリットのない迷惑行為に他なりません。
知人なので断り辛いですし、返済されなかったらどうするか、おまけに催促もし辛いというストレスを抱えています。
利子を付けるという提案は、借りる側から行うようにしましょう。
消費者金融並みとは言いませんが、5%~10%程度の利子は付けるようにするのがベターです。
返済するまでは追加借入は絶対頼まない
返済が終わるまでは追加の借入は絶対に頼まないようにしましょう。
今借りている分も返すつもりがないのでは、と疑われてしまうなど、トラブルの元になりかねません。
せっかく信じてお金を貸してくれている人を裏切る行為とも言えますので、追加借入をしなくていいように借入をしている時はいつもより一層計画的にお金を使いましょう。
完済したら1杯おごる
利子を付けたにしろ付けなかったにしろ、あなたを信用してお金を貸してくれた人に対して感謝の気持ちを示すことは大切です。
返済が完了した際に、『貸してくれた』という事自体へのお礼として1杯奢るというぐらいの態度は示したいものです。
きちんとした返済とお礼が出来れば、逆に今までより信用が増すということも十分ありえるでしょう。
人からお金を借りる祭の上限額は?いくら借りれるか
身近な人での金銭の貸し借りの場合、気になるのが『いくらまでなら大丈夫か』という点です。
借用書などを交わさない範囲でなら1万円までなら大丈夫という考えが最も多く、10万円までなら信用で借りられる範囲内と言えそうです。
どんなに多くても基本的には100万円が限度で、その場合は正式な借用書や返済計画、返済期日などを示す必要があります。
借用書には法的な効力も伴いますので、返せなくなってトラブルに発展してしまった…などということがないようにしましょう。
まとめ:簡単に思えるが、できれば避けたい借り方
家族や友人からお金を借りるということは、思っている以上にリスクの高い借り方です。
借り手側のリスクが少ない分、貸し手側にリスクを負わせる形になります。
相談する時点で相手との関係は今までどおりではなくなる覚悟で持ちかけましょう。
出来るだけ避けたい借入方法と言えます。
肉親以外を頼る場合は、特に人間関係に注意してお願いするよう気をつけましょう。